【楽曲解説】コルシカ島の幻影/ラウバー

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楽曲の詳細

地中海に浮かぶコルシカ島の情景を描いた全5曲の作品。フルートカルテットの名曲です。
コンサートフルート4本で演奏され、第5曲のみ1stがピッコロに持ち替えます。
演奏の難易度は上級レベルです。

原題Visions de Corse,Op.54
邦題コルシカ島の幻影
作曲者Joseph Lauber
編成4Fl(1stはピッコロ持ち替え)
難易度上級

作曲者について

ヨーゼフ・ラウバー(1864年12月27日-1952年5月28日)はスイスの作曲家。
作曲の他、ピアニストやオルガン奏者としても活躍しました。

ラウバーはジュネーブ音楽院にて作曲科と器楽科の教授を務め、「フルートのためのバラード」で有名な作曲家のマルタンに作曲を教えました。

演奏時間

全曲:約18分

  • Le Maquis (Solitude) /3分35秒
  • Evisa (Dans sa Parure Printaniere)/2分10秒
  • Serenade (La maison de Bonaparte)/2分25秒
  • Meditation (Calanques de piana)/4分40秒
  • La Citadelle de Corte/4分50秒

各タイトルの解説

Le Maquis (Solitude)/マキ(孤独)

「香りの島」とも呼ばれるコルシカ島。
コルシカ島にはマキと呼ばれる独自の生態系を持つ潅木密生地帯があり、コルシカ固有の植物が自生していて独特な香りが漂います。

コルシカ島はナポレオンの故郷。そのナポレオンが「生まれ故郷なら目隠ししても香りでわかる」との一文を残すほど特徴的な香りのする島です。

Evisa (Dans sa Parure Printaniere)/エヴィザ (春の装いに包まれて)

エヴィザはコルシカ島の山間にある小さな村。山並みが美しい地域です。

Serenade (La maison de Bonaparte)/セレナーデ(ボナパルトの家)

ナポレオン・ボナパルトの故郷であるコルシカ島。
ナポレオンが生まれ育った家はコルシカ島西部の港町・アジャクシオにあります。

Meditation (Calanques de piana)/瞑想曲 (ピアナの入り江)

ピアナは荒々しい奇岩群に囲まれた入江がある町。
1983年にユネスコ世界遺産にも登録されました。ピアナは“フランスの最も美しい村”にも認定されています。
Calanque(カランケ)はコルシカ語で「岩だらけの複雑な入り江」という意味です。

荒々しい断崖の向こうには青い海が見え、赤屋根の民家が寄りそって並ぶかわいらしい町。

La Citadelle de Corte/コルテの城塞

コルシカ島の中央部にあるコルテは、山に囲まれた美しい村。18世紀には独立運動の中心地でもありました。
崖の上にそびえ立つCitadelle(シタデル/要塞)からはコルテの町や周辺の山谷が一望できます。

楽譜

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ツィマーマン版はパート譜のみで、スコアが付属しないようです。

参考演奏

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