中級~中上級向けのフルートソロ曲を紹介します。
発表会やコンサートの選曲にお役立てください。
楽曲解説
原題 | Arpeggione Sonata a-minor D.821 |
邦題 | アルペジオーネソナタ イ短調 D.821 |
作曲者 | F.シューベルト |
編成 | フルートとピアノ |
作曲年 | 1824年 |
- Allegro moderato
- Adagio
- Allegretto
『魔王』『未完成交響曲』でも有名なシューベルトの作品です。
“アルペジオーネ”という楽器のために作曲された曲ですが、作曲されて間もなくアルペジオーネ自体が演奏されなくなってしまったため、他の楽器でも演奏できるように編曲がなされました。
アルペジオーネとは
アルペジオーネはチェロに似た姿をした楽器で、弓で演奏します。ギターのようにフレットがあり、弦が6本あるので音域が広いのが特徴です。
(さらに詳しくはWikipediaを参照してください)
楽器の特徴が似ているチェロ・ヴィオラ・ギターで演奏される機会が多いですが、フルートでも演奏されます。
フルートでの演奏
五度弦を利用して弦楽器で弾くことを想定して書かれた曲なので、フルートで演奏すると指がバタバタと忙しかったりブレスが取りづらかったりしますが、シンプルな曲なので難易度は中級~中上級程度です。
しんみり薄暗いイ短調の第1楽章、ゆったり穏やかな第2楽章、イ長調の朗らかな第3楽章です。
『しぼめる花による変奏曲』に雰囲気が似ているので「“しぼめる花”が好きだけど、あれは難しすぎる!」という方におすすめです。
おすすめ楽譜
ドイツの出版社・ベーレンライター版がおすすめです。
フルート用の編曲なので、フルートパート譜はもちろんフルートで演奏しやすいように書かれているのですが、ピアノ譜には原曲(アルペジオーネ)の音が書いてあるので、元がどうだったのか見比べることができます。
ベーレンライター版
参考演奏
エマニュエル・パユ氏の演奏がYoutubeで聴けます。
第2楽章以降はこちらのチャンネルリストからどうぞ。